地域企業の仕事を体験型教材へ(算数・数学授業編)

権堂 千栄実   (福岡)

廃棄タイヤの回収を使った算数の授業

 

教材開発にご協力い頂いたのは有限会社タイヤチップセンター 川口さん。廃棄するタイヤを回収し、可燃エネルギーに変える仕事をしています。タイヤ回収を題材に、小学5,6年生向けの授業を開発。廃棄タイヤを回収する仕事には計算することが沢山あります。会社からお客様先を回る距離と時間の計算。トラックはタイヤの本数が400本、積めますがタイヤの大きさはバラバラ。ここも計算をしないと積めません。平面地図を定規で測り、1ミリ1分で計算。児童の発達段階を考え掛け算と足し算でできる算数の授業を行いました。

 

 

建築工務店の仕事を使った数学の授業

 

 教材開発にご協力いただいたのは笹川工建株式会社 笹川さん。建築の仕事も設計図を描いたり、予算計算など計算が沢山使われる仕事。それをより具体的に楽しくできるように考えて下さったのが、間取りパズル。家の様々な部分をパズルのようにパーツ化。さらにそのパーツには値段が書いてあります。作業をする前にお客様の要望書を渡し、その要望を考えながら、生徒たちが家を作ります。出来上がった家のパーツを計算。お客様の希望金額に近い価格を出したグループが入札落札になります。中々体験授業をさせにくいと言われる、建築の仕事でも、キャリア教育授業の教材として開発することが出来ます。仕事の体験方法は無限大にあります。


 【プロフィール】

株式会社Campanula代表取締役。 キャリア教育コーディネーター、キャリア・カウンセラーとして活躍し、社内の教育カリキュラムの開発や仕組作りが専門。キャリア・カウンセラーのスキルを活かし、人が持っているキャリア(経験)の活用方法を導くコンサルティングや研修を得意とし、農林水産省事業関係のキャリア教育や大学非常勤講師の実績を有する。

<事業実績>

2010年地域連携キャリア教育プログラム「Jobstudy.jp」を開発

2017年度までの 累計実績 小学校14校 2,967名(全学年でキャリア教育の実績校含む)

http:// http://www.jobstudy.jp/